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「牛肉のトレーサビリティ制度」、~牛肉に表示された番号から、生産履歴がわかります。 [食品表示]

食品スーパーマーケットの精肉売場などで販売されている
牛肉パックに貼られているプライスラベルなどには、
10桁の番号が載っています。

この10桁の番号は、
個体識別番号と呼ばれています。

「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」
(牛トレーサビリティ法、*注)により
日本国内で飼養(飼育)された牛の精肉などには、
個体識別番号を表示することが義務づけられているからです。

130703牛肉トレサビ、パンフレット.JPG
~ 農林水産省が作成した消費者向けのパンフレットです。

日本国内で生まれたすべての牛だけでなく、
オーストラリアなどの海外で生まれ
生きたまま日本に輸入されて、
日本で肥育された牛にも個体識別番号が付けられます。

したがい海外生まれ日本育ちの牛も、
販売店の店頭で牛肉として並ぶとき、
個体識別番号が表示されるのです。

たとえば、
「豪州生まれ岐阜育ち牛」という牛肉パックに、
個体識別番号が表示されていました。

130703豪州生まれの岐阜育ち牛.JPG

さて、
購入した牛肉に表示されている個体識別番号から、
その牛の出生から牛肉として提供されるまでの期間の
トレース(追跡)ができます。

独立行政法人家畜改良センターが提供している
「牛の個体識別情報検索サービス」を利用します。

携帯電話でも検索できますので、
食品スーパーマーケットの精肉売場などの店頭で
情報(生産履歴)を入手することができます。

ただ、
個体識別番号を牛肉に表示していない
食品スーパーもあります。

たとえば、
愛知県一宮市に本社がある食品スーパーは、
独自の「ロット番号情報検索サービス」を提供しています。

同スーパーが販売している牛肉パックには、
10桁の個体識別番号ではなく
11桁または13桁のロット番号が表示されています。

130703カネスエ三里店①、プライスラベル.JPG

このシステムは
不便です。

ロット番号検索で入手できるのは
その牛の情報ではなく、
個体識別番号だからです。

個体識別番号を入手したら、
家畜改良センターの検索サービスを利用して、
その牛の情報を入手します。

二度手間です。

「ロット番号情報検索サービス」というよりも、
「個体識別番号検索サービス」と呼称した方がよいと思います。

(*注)
 「牛トレーサビリティ法」の第1条(目的)は、次の通りです。
第1条(目的) この法律は、牛の個体の識別のための情報の適正な管理及び伝達に関する特別の措置を講ずることにより、牛海綿状脳症のまん延を防止するための措置の実施の基礎とするとともに、牛肉に係る当該個体の識別のための情報の提供を促進し、もって畜産及びその関連産業の健全な発展並びに消費者の利益の増進を図ることを目的とする。


食品安全システムの実践理論

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  • 作者: 山田 友紀子
  • 出版社/メーカー: 昭和堂
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コメント 4

ちゅんちゅんちゅん

こんばんは!
トレースできるって・・・すごいことですね!
食の安全への意識が高いということでしょうか。
認識番号が記載されてることすら知らなかった自分がいうのもおかしいですけど・・・。

スーちゃんみたいな答えをくださり
ありがとうございました!
次回は「ざる」にします~(^^)
いつも 妙な記事で「行っちゃいました」してますが
広い心で構えてくださり 感謝いたします!
by ちゅんちゅんちゅん (2013-07-04 03:50) 

macinu

商品表示もかなり進化してまいりましたね~!!私も食べ物商売だけに安心感をいただけます~!
by macinu (2013-07-04 11:00) 

wattana

ちゅんちゅんちゅんさん、おはようございます。
個体識別番号は、問題がないときには存在感のない番号ですが、(商品回収をする必要があるなどの)問題がおきたときには活躍する番号だと思います。
by wattana (2013-07-05 06:28) 

wattana

macinu さん、牛トレーサビリティ制度は、2001年9月に日本で初めて確認されたBSE感染牛問題の後、BSE対策の一つとして制定された制度です。
by wattana (2013-07-05 06:31) 

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