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「水無月」を食べましたか?〔夏越祓の行事菓子〕 [和菓子の京都]

「水無月」は、三角形をした外郎生地に小豆を重ねた京都のお菓子です。

170615女将塾「愛される所作」25、水無月 (コピー).JPG
~ 京菓匠「笹屋伊織」の「水無月」、2017年6月15日撮影。

三角形をした白い外郎は暑気払いの氷を表していて、赤い小豆は邪気払いの意味があるそうですが、虎屋文庫の中山圭子さんが書いた「事典 和菓子の世界」(岩波書店、2006年2月24日発行)を参照すると、「水無月」が現在のような形になるのは昭和に入ってからだそうです(同書136ページ)。

虎屋文庫の機関誌「和菓子(第9号)」(2002年3月20日発行)に載っている和菓子研究「水無月考」(浅田ひろみ・著)を参照すると、浅田ひろみさんは、かつてはいろいろな形の「水無月」があったのが、三角形の「水無月」だけになった理由を「京都の和菓子屋が6月30日の行事菓子に6月1日の行事を結び付けたから」と推察しています。

浅田ひろみさんがこの推察の参考にしたのは、菓匠会同人の「三條若狭屋」二代目当主・藤本如泉さん(明治28年生まれ)が書いた「日本の菓子」(1968年7月10日河原書店発行)の次の文です。

お菓子の「水無月」は、生菓子の「氷室」より考案されたもので、加茂の水無月祓の神事にこじつけて、京都では、毎年6月30日に暑気払いのおまじないとして市民が頂くように、菓子屋の知恵で創られました。(「日本の菓子」206ページより引用。)







さて、京都のお菓子「水無月」を製造販売する和菓子屋が名古屋圏でも年々増えています。

170609山田餅本店③、水無月 (コピー).JPG
~ 山田餅本店「水無月」、2017年6月9日購入。

170623小ざくらや一清④、水無月 (コピー).JPG
~ 小ざくらや一清「水無月」、2017年6月23日購入。

彦根市でも「水無月」を販売していました。

170619小林製菓舗⑤、水無月 (コピー).JPG
~ 彦根ういろで知られる小林菓舗「水無月」、2017年6月19日購入。

170619小林製菓舗②、彦根ういろ (コピー).JPG








150627今宮神社④、茅の輪 (コピー).JPG
~ 今宮神社の夏越祓、2015年6月27日撮影。

150627今宮神社⑥、茅の輪(説明) (コピー).JPG
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みぃにゃん

食べました!二日前仙太郎で購入しました。
by みぃにゃん (2017-06-29 10:17) 

Ginger

もうこの季節なんですねー♪時の流れが速くて・・・。
by Ginger (2017-06-29 13:01) 

wattana

みぃにゃんさん、おはようございます。
名古屋にも2店舗ある仙太郎さん、
今年は4月初旬から「水無月」が並んでいました。
by wattana (2017-06-30 05:45) 

wattana

Ginger さん、おはようございます。
2017年、もう半分。
速いですね。
by wattana (2017-06-30 05:49) 

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