「ファ〇〇グレープ」、紛らわしい表示だと思いませんか？：「行ってきました」シリーズ：SSブログ

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消費者行政の一元化という旗印の下、
消費者・生活者が主役となる社会の実現に向けて
消費者庁が発足したのは
２００９年９月１日のことです。

消費者庁（食品表示課）は
食品表示を規制する
次の４つの法律を所管（担当）しています。

　① 食品衛生法
　② JAS法
　③ 健康増進法
　④ 米トレーサビリティ法

食品表示課とは別に
消費者庁には
表示対策課という部署があり
「景品表示法」という法律を所管（担当）しています。

「景品表示法」の目的は、
消費者庁が発行したパンフレット
「よくわかる景品表示法と公正競争規約」を参照すると；

景品表示法は、不当な表示や過大な景品類の提供による顧客の誘引を防止するため、一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為を禁止するなどにより、消費者の利益を保護することを目的とする法律

とあります。

この「景品表示法」は
消費者が誤認する表示
（優良誤認、有利誤認など）を
禁止しています。

さて、
次の写真をご覧ください。

110901ファンタ、任意表示.JPG

ペットボトル入り炭酸飲料の
「ファ〇〇グレープ」と「〇〇ンタオレンジ」です。

「ファ〇〇グレープ」の
義務表示欄にある原材料名欄には
次の原材料と添加物が記載されています。

　果糖ぶどう糖液糖、香料、着色料（カラメル、アントシアニン）、
　酸味料、保存料（安息香酸Na）、ビタミンB6

この義務表示（原材料名）から
「ファ〇〇グレープ」には

～　果汁・果肉は使用されていない　～

ことがわかります。

商品名に
果実名（グレープ）が入っているのに、

無果汁!?

でも、
法律違反ではありません。

前述のパンフレット（５ページ）に
次の記載があります。

無果汁の清涼飲料水等についての表示　例えば、果汁又は果肉が入っていない清涼飲料水（アイスクリーム等を含む）に、商品名に「〇〇オレンジ」等と果実名を付けたり、果実の絵、写真、デザイン等を表示しているにもかかわらず、無果汁である旨を明りょうに記載していない場合、不当表示となります。

では、
今度は缶入りの
「ファ〇〇グレープ」と「〇〇ンタオレンジ」の
写真を見てみましょう。

110113ファンタ①.JPG

「無果汁」

と明りょう（？）に
記載されています。

商品名に果実名が入っているから
果汁・果肉が入っていると連想した
消費者が悪いということになりますね。

法律で認められている表示だとはいえ、
売る側、作る側が強い時代の考え方で
消費者の立場には立っていないと思います。

売る側・作る側（表示責任者）にとっては
「巧みな表示」だと言えるかもしれませんが、
消費者にとっては
「紛らわしい表示」だと思います。