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京菓子の老舗女将に学ぶ「京菓子の心と和のマナー講座」(2014年度第11回)を受講しました [笹屋伊織の女将塾]

京菓子屋の業界は、男社会だと言われています。

このことがよくわかるのは、江戸時代の上菓子屋仲間の流れをくむ「菓匠会」(会員数19軒)による毎年7月16日に開かれる八坂神社における献茶祭の協賛席、そして毎年12月1日に開かれる北野天満宮における献茶祭の協賛席に行くとよくわかります。

紋付き袴姿の「菓匠会」会員の京菓子屋の当主が、会場で来場者の接客を行っており、ご当主の奥様の姿は協賛席会場にはありません。とはいっても時代は変わり、各界において女性が活躍されています。

京菓子屋業界においても、女性が活躍されています。奥に控えているから奥様だという時代は、過去のことだと思います。

京菓子屋業界において活躍されている女性としては(創業順)、1465年(寛政6年)創業の御用蕎麦司「本家尾張屋」※の十六代目当主・稲岡亜里子さん、1689年(元禄2年)創業の「聖護院八ッ橋総本店」の専務取締役・鈴鹿可奈子さん、1716年(享保元年)創業の京菓匠「笹屋伊織」の十代目女将・田丸みゆきさんなどがいらっしゃいます。

「本家尾張屋」は蕎麦屋として有名ですが、菓子司として創業し、現在も京菓子を製造販売しています。代表銘菓は「そば餅」。

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~ 「そば餅」(そば粉入りの皮の蕎麦饅頭)、2012年9月10日撮影。

「聖護院八ッ橋総本店」の鈴鹿可奈子さんは、新たな生八ッ橋と食材の出会いの場を提供するお店として新ブランド「nikiniki」を立ち上げたことで知られています。

「笹屋伊織」の田丸みゆきさんは、名古屋の名鉄百貨店において毎月セミナーを開いています。

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~ 名鉄百貨店本店で行われた「笹屋伊織和菓子作り体験教室」で話をする田丸みゆきさん、2014年9月15日撮影。

京菓子業界における女性の活躍、これからの京菓子業界の牽引車になると思います。




さて、2015年2月12日(木曜日)午前11時15分から名鉄百貨店本店本館9階にあるバンケットルームにおいて、

京菓子の老舗女将に学ぶ
京菓子の心と和のマナー講座 〈全12回〉

の2014年度第11回が開催されました。

来年2016年に創業300周年をむかえる享保元年(1716年)創業の京菓匠「笹屋伊織」がプロデュースする和カフェ「京都イオリカフェ」が毎月開いている講座です。

講師は、京菓匠「笹屋伊織」の十代目女将・田丸みゆきさん。

今回のテーマは、「京菓子職人の修行 ~本当のお客様第一主義」でした。

田丸先生が嫁いで間がない頃、東京で行われた結婚式の引き出物として生菓子の注文を受けたときの話は、「いい状態でお菓子をお客さまに食べていただきたい」という京菓子職人の強い思いを知る感動的なエピソードでした。

田丸先生のお話の中で驚いたのは、笹屋さんの商標(「笹」の崩し字)が江戸時代に創られたということです。

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~ 「笹」の崩し字の中に「鶴」が隠れています。京菓匠「笹屋伊織」本店、2015年2月7日撮影。

京菓子の原型は江戸時代に完成したと言われていますが、笹屋さんの商標の話を聞き、なるほどと思いました。

講義の後半は、「のし紙のワンポイントレッスン」。

次の写真は、連名で名前を書く場合の順番、宛名を書いた場合の順番を説明する田丸先生。

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150212イオリカフェ講座⑧ (コピー).JPG

次回、2014年度講習の最終回は、3月12日(木曜日)に開催されます。テーマは、「老舗の女将として ~京菓子屋では女将とは呼ばれない~」です。

☆ 京菓子の老舗女将に学ぶ「京菓子の心と和のマナー講座」(2014年度第11回)
  (名古屋市中村区名駅1-2-1名鉄百貨店本店本館9階バンケットルーム)
☆ 2015年2月12日(木曜日)午前11時10分~午後0時10分頃




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