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きんとん、季節により変身する和菓子・・・2 [和菓子の京都]

きんとんと呼ばれる和菓子があります。


きんとんは、
芯になる餡玉に、
裏ごししたそぼろ状の餡を付けたお菓子です。


文字の説明ではわかりにくいので、
次の写真をご覧ください。

2012年2月9日に「京都イオリカフェ 大丸京都店」で開催された
京菓匠「笹屋伊織」の十代目女将・田丸みゆきさんが講師を務めた
「京菓子の心と和のマナー講座」において、
笹屋さんの京菓子職人がきんとんの実演をした時の写真です。

120209和カフェイオリ京都大丸店③ (コピー).JPG
~ 通し(濾し器、篩ふるい)を使って、そぼろを出します。

120209和カフェイオリ京都大丸店⑧ (コピー).JPG
~ 箸を使って、そぼろを餡玉に付けていきます。

120209和カフェイオリ京都大丸店⑮ (コピー).JPG

きんとんは、
そぼろの色によって季節を表現します。

虎屋文庫の中山圭子さんは著書「和菓子ものがたり」(朝日文庫)の中で、

 ~ 色の組み合わせで菓銘そして季節感が変わってしまうのですから、
    まさにきんとんの七変化、変身の魔術です。 ~

と書いています(同書106ページより引用)。


和菓子ものがたり (朝日文庫)

和菓子ものがたり (朝日文庫)

  • 作者: 中山 圭子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2000/12
  • メディア: 文庫





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さて、
きんとんは京菓子屋さんによって、
そぼろの大きさが違ったり、
餡に使う原材料、原材料の配合が違ったりするので、
その京菓子屋さんの伝統、
京菓子職人の個性、センスなどがよく表れるお菓子です。

それでは、
いろいろなきんとんをご覧ください。

御菓子司「嘯月(しょうげつ)」の「春の山」。

140410表千家北山会館④、嘯月「春の山」 (コピー).JPG
~ 2014年4月10日、表千家北山会館の呈茶ロビーにて。


「嘯月」さんの「梅だより」。

150207表千家北山会館③、嘯月「梅だより」 (コピー).JPG
~ 2015年2月7日、表千家北山会館の呈茶ロビーにて。


「甘楽花子(かんらくはなご)」の「残りの錦」。

141201甘楽花子①、残りの錦 (コピー).JPG
~ 2014年12月1日、「甘楽花子」にて。


「花子」さんの「ナルシスの丘」。

150207甘楽花子①、ナルシスの丘 (コピー).JPG
~ 2015年2月7日、「甘楽花子」にて。

ナルシスは、
水仙に似た可憐な花だそうです。

季節感と菓銘、
京菓子にとって重要な要素です。


和菓子の意匠―京だより

和菓子の意匠―京だより

  • 作者: 井上 由理子
  • 出版社/メーカー: 京都新聞企画事業
  • 発売日: 2010/12
  • メディア: 単行本





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