「遠鉄ストア池田店」へ行ってきました

群馬県渋川市に本社があるグローバルピッグファーム株式会社（ＧＰＦ社）は、
「和豚もちぶた」（商標登録）というブランドの豚肉を取り扱っています。

ＧＰＦ社のホームページにある[企業情報]を見ると、
同社の経営規模（２００７年２月）は次の通りです。
　●グループ農場数　：　８５農場
　●飼育母豚数　 　　：　２２,４７１頭
　●年間出荷頭数　　：　４１２,５９２頭（肉豚）、７,５７６頭（種豚）

ＧＰＦ社が、同社ホームページの他に開設している
「和豚もちぶた」というサイトには
[もちぶたの仲間たち]というページがあり、
全国の「和豚もちぶた生産農場」が紹介されています。

さて、１０月３日（水曜日）午前１０時１５分頃に
「遠鉄ストア池田店」へ行ってきました。
（静岡県磐田市池田１６２－１６）

９月にＣＧＣグループに加盟した
株式会社遠鉄ストア（本社・浜松市中区佐鳴台四丁目16番10号）が展開する
「遠鉄ストア池田店」の精肉売場を見ると、
「浜名湖もち豚」と銘うった豚肉が販売されていました。

商品のパッケージには、「浜名湖もち豚」のワンポイントシールなどの
販促用シールは貼られていませんでしたが、
精肉売場に「浜名湖もち豚　静岡県産・愛知県豊橋市産」と書かれた
看板（銘板）が置いてありました。

‘浜名湖’という地名を冠した銘柄豚なのに、
「愛知県豊橋市産」？

‘浜名湖’という用語から連想する地域名は、静岡県、遠州などで、
隣接しているとはいえ隣県の豊橋市を‘浜名湖’から連想する人は少ないと思います。

そこで、ＧＰＦ社のホームページ、「和豚もち豚」の公式サイトなどで、
この「浜名湖もち豚」について調べてみました。
　●浜名湖周辺にある「和豚もち豚」の生産農場は次の２ヵ所。
　　　①有限会社松井養豚場（静岡県浜名郡新居町）
　　　②有限会社増田ファーム（静岡県湖西市）
　●愛知県豊橋市にある「和豚もち豚」の生産農場は５ヶ所。
　●静岡県西部にある「和豚もち豚」の指定問屋は、
　　　株式会社マルサ新田屋（静岡県浜松市萩丘1-15-17）。

上記のことから、遠鉄ストアが販売している「浜名湖もち豚」について
次のことが言えると思います。
　①ＧＰＦ社の「和豚もち豚」で、浜名湖周辺および愛知県豊橋市にある生産農場で
　　　飼育された豚だと思われる。
　②店頭販売において、「浜名湖もち豚」とだけ表示して販売すると、
　　　浜名湖周辺、すなわち静岡県産豚肉と消費者／お客さまが誤認する可能性がある、
　　　さらに言えば、ＪＡＳ法違反となるので、原産地名を併記したと思われる。
　　　※ＪＡＳ法が定める畜産物の原産地表示についてさらに詳しく知りたい方は、
　　　　　農林水産省が平成１８年８月に発行した　
　　　　　「生鮮食品品質表示基準改正（畜産物の原産地表示）に関するＱ＆Ａ」をご参照下さい。※

遠鉄ストアは、「浜名湖もち豚」の店頭表示において相当苦慮したと思われますが、
消費者／お客さまにとってはわかりにくい表示になっていると思います。

浜名湖周辺で生産される「和豚もち豚」では数量が足らず、
愛知県豊橋市で生産される「和豚もち豚」も使用しなければならないのなら、
‘浜名湖’を冠したブランドで売るべきではないと私は思います。

しかし、もし‘浜名湖’特産品を飼料として使っているなどの
生産方法において‘浜名湖’が大いに関係しているのなら別ですが・・・

‘浜名湖’という地名に固執したブランドを付けて販売するよりも、
「和豚もち豚　静岡県産・愛知県産」と表示して、
「和豚もち豚」の良さをポスター、ＰＯＰ、リーフレットなどを使い
お客様に説明をするという方法を取ればいいと思います。

言い換えると、
「和豚もち豚」の品質が優れていると遠鉄ストアが自信を持っているのなら、
‘表示’という商品説明書で、正しい情報を消費者／お客様に伝えればいいと思います。

それにしても、静岡県には、地名を冠した「銘柄豚」が多いですね。

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