2020年9月3日(木曜日)午前11時頃、三重県松阪市飯高町波瀬にある「田中家資料館」(国登録有形文化財 田中家住宅)へ行ってきました。



松阪市ウェブサイトに載っている文化情報を参照すると、田中家について次の説明が載っています。

旧和歌山街道波瀬宿の脇本陣を務めた旧家で、台地の東端に位置し波瀬宿の東の入り口の景観を形成する主要な要素となっている。敷地は和歌山街道を挟んで南北にあり、その北は波瀬神社の立地する小山と、南は櫛田川岸との間に築かれた数段の石垣で区画されている。■出所:松阪市ウェブサイト「文化情報」(飯高管内指定文化財) 



~ 「和歌山街道」(和歌山まで27里)


~ 和歌山街道を挟んで右側(北側)の建物が「田中家住宅主屋」、左側(南側)の建物が「田中家住宅表納屋」。


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  • 出版社/メーカー: 昭文社
  • 発売日: 2020/09/05
  • メディア: 単行本


さて、「田中家資料館」において、田中館長ほかの案内で、主屋、蔵、「有徳笑館」(表納屋)、「有徳館」(西納屋)などを観覧しました。


~ 「有徳笑館」(農業~酒造り~林業へ)の入口にある案内。

田中家は、室町幕府末期から安土桃山時代の頃、近江から伊勢に住まいを移し、農業および酒造りを業とし、明治初年に林業を始めたそうです。


~ 「有徳笑館」(農業~酒造り~林業へ)館内。


~ 「山茶(サンチャ)」の説明。


~ 江戸時代の製茶道具(竹製篩)。

「田中家資料館」を訪ねた主目的は、江戸時代の銘柄茶だった「川俣茶(かばたちゃ)」に関する調査の一環として、「有徳館」(江戸・明治・大正・昭和の生活)に展示されている西国巡礼の白衣を自分の目で確認することです。


~ 「有徳館」(江戸・明治・大正・昭和の生活)の入口。


~ (田中定充さん着用の)西国巡礼の白衣。「寛延二年 勢刕河俣谷 奉納西國三十三所順禮 四月初二日 波瀬村 田中氏定充」と書かれています(寛延二年は1749年)。

「田中家資料館」観覧後、田中家が現在も所有する茶園を見分しました。


~ 畝と畝の間が広く、かつては蒟蒻芋など他の作物を栽培していた混植茶園だと思われます。

今回の「田中家資料館」(国登録有形文化財 田中家住宅)観覧で、江戸時代の銘柄茶だった「川俣茶(かばたちゃ)」の調査は大詰めに入りました。