岐阜県は12月20日(金曜日)、

 「業界団体における食材誤表示に関する総点検の結果をまとめました

と題した文書を公式サイトに掲載しました。

(岐阜県の担当部署:環境生活部県民生活相談センター事業者指導係・
             健康福祉部生活衛生課食品安全推進室食品安全推進係)

同文書(=12月19日に県政記者クラブに配布した資料)を読むと、
総点検数16,606に対して
誤表示があったと公表した施設数は4となっています。

11月7日付の文書で11の業界団体に対して申し入れた
総点検の結果を岐阜県が公表したものですが、
わたしが知りたいのは
「誤表示があったと公表した施設数」ではなく、
「誤表示があった施設数」です。

また、
「誤表示があったと公表した施設数」は4となっていますが、
この数字は事実とは違うと思います。

わたしの記録によると、
珈琲所「コメダ珈琲店」をチェーン展開している株式会社コメダ、
「ボルサ」、「ファゼンダ」などを展開しているシーシーエスコーヒー株式会社、
そして「元町珈琲」をチェーン展開している株式会社スイートスタイルが
不適切なメニュー表示についての文書をそれぞれの公式サイトに掲載しています。

 ・ コメダ 「メニュー表記に関するお知らせ」 (2013年11月6日付)
 ・ シーシーエスコーヒー 「メニュー表記に関するお知らせ」 (2013年11月9日付)
 ・ スイートスタイル 「メニュー表記に関するお知らせ」 (2013年11月14日付)

新聞等のマスメディアでも取り上げられました。

珈琲所「コメダ珈琲店」の岐阜県下における店舗数は
11月1日時点で30店舗、
「ボルサ」のそれは2店舗、「ファゼンダ」2店舗、
そして「元町珈琲」3店舗です。

このことから、
少なくとも37店舗(37施設)が
メニューに誤表記があったことを公表したことがわかります。

岐阜県による業界団体を通じての食材誤表示に関する総点検、
「総点検」にはほど遠いと思いました。

さて、
岐阜県の上掲文書を読むと、

【誤表示の内容】  「バタートースト」にマーガリンを使用   「ココア生クリーム添」にホイップクリームを使用

となっています。

メニュー表示は「バタートースト」(実は「マーガリントースト」)、
「生クリーム」(実は「ホイップクリーム)という食品表示は、
ひょっとしたら喫茶店業界では慣習となっていたのかもしれませんね。

岐阜県は飲食店における適正な食品表示を図るために、
次の対応を行うと上掲文書に記載しています。

 ① 抜き打ち監視の実施
 ② 点検チェックシートの作成
 ③ 普及啓発

岐阜県によるこれらの対応(行政指導)が
ほんとうに効果があるかどうかはわかりませんが、
喫茶店チェーンにおけるメニュー表示などの食品表示、
すこしずつ是正されているようです。






Q&A 景品表示法―景品・表示規制の理論と実務

  • 作者: 川井 克倭
  • 出版社/メーカー: 青林書院
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本