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「食品ロスの削減」と食品表示 -(4)食品の期限表示 [食品表示]

♪ 「食品ロスの削減」と食品表示 -(3)「食品ロスの削減の推進に関する」基本方針 からの続き

「基本的な方針」の「Ⅱ 食品ロスの削減の推進の内容に関する事項」の中に地方公共団体の果たす役割として「消費者に対し、賞味期限と消費期限の違い等、期限表示の正しい理解を促進する。」と明記されています。

それではここで、食品の「期限表示」について、復習してみましょう。

食品の「期限表示」には、消費期限と賞味期限があります。すべての加工食品(一部の食品を除く)には、食品の特性に応じて、消費期限または賞味期限のどちらかを表示しなければなりません。

■消費期限と賞味期限
消費期限:期限が過ぎたら食べない方がよい期限。年月日で表示。弁当、調理パン、そうざい、生菓子類、食肉、生めん類など品質(状態)が急速に劣化しやすい食品が対象。

賞味期限:おいしく食べることができる期限。この期限を過ぎても、すぐに食べられないということではない。3か月を超えるものは年月で表示し、3か月以内のものは年月日で表示する。スナック菓子、即席めん類、缶詰、牛乳、乳製品など品質の劣化が比較的穏やかな食品が対象。



食品ロスを防ぐ図説賞味期限の設定

食品ロスを防ぐ図説賞味期限の設定

  • 作者: 杉本昌明
  • 出版社/メーカー: 西武出版印刷株式会社
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さて、消費期限と賞味期限は、保存方法と密接な関係にあります。

消費者庁が公表している「食品表示基準Q&A」(最終改正 令和2年3月27日消食表第90号)の「第2章 加工食品」に載っている質問(加工-11)の答を参照すると、消費期限と賞味期限は、定められた方法により保存することが前提だと明記されています。

質問(加工-11)食品を購入した後は、どのように保存すればいいのですか。
(答)消費期限又は賞味期限は、定められた方法により保存することを前提としていますので、表示されている保存方法に従って保存してください。食品を開封した場合は消費期限又は賞味期限まで食品の安全性や品質の保持が担保されるものではありませんので、速やかに消費する必要があります(総則-22、総則-23参照)。 なお、保存方法の表示がない場合は、常温での保存が可能です。 ※下線は wattana が引いた。


ところが、「期限表示」と保存方法はセットだということを理解していない消費者が少なくないためなのか、質問(加工-34)の答を見ると、消費者庁は消費者への適切な情報提供を奨励しています。

質問(加工-34)消費期限又は賞味期限の表示に加え、期限表示が未開封の状態を前提としていることを併せて表示することはできますか。
(答)期限表示は、開封前の状態で定められた保存方法により保存した場合の期限として表示されており、開封後は常温で保存できるものであっても環境中にある微生物により腐敗が始まります。このため、期限表示が未開封の状態を前提としている旨を併せて表示することは、消費者への情報提供の観点から適切であると考えます。 ※下線は wattana が引いた。


♪ 「食品ロスの削減」と食品表示 -(5)「期限表示」間違いは「食品ロス」につながる へ続く。


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Grs 満々美人

こんにちは。
いつもお世話になっております。
色々と学ばせていただいております。
5/12
by Grs 満々美人 (2020-05-12 12:20) 

ちかこーん

周りにも,賞味期限が一日でも過ぎると食べない人がいます。
賞味期限は消費期限じゃないから大丈夫だよ!消費期限でも物によっては一日ぐらい平気だけどなぁと言っても,受け付けられないみたい。
うーむ。
by ちかこーん (2020-05-12 17:19) 

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