2006年に持株会社の株式会社松坂屋ホールディングスを設立した株式会社松坂屋は2007年 に株式会社大丸と経営統合し、持株会社J.フロント リテイリング株式会社(JFR)の傘下に入り、その後2010年には株式会社大丸と合併し、株式会社大丸松坂屋百貨店が誕生しました。

株式会社松坂屋という商号の会社はなくなりましたが、「松坂屋」という屋号のデパートは今もあります。


~ 「松坂屋」名古屋店の本館屋上、2015年6月5日撮影。

店舗数は、名古屋店、上野店、豊田店、静岡店および高槻店の5店舗です。


~ 「松坂屋」豊田店(愛知県豊田市)、2015年8月7日撮影。


老舗百貨店の接客法―松坂屋の史料が語る店員の“心得”

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さて、「松坂屋」の商標は「いとう丸」と呼ばれています。


~ 名古屋店本館の屋上の「いとう丸」、2015年6月5日撮影。


~ 豊田店の「いとう丸」、2015年8月7日撮影。

「松坂屋」ホームページの松坂屋「ひと・こと・もの」語りページを参照すると、商標「いとう丸」について次の説明が載っています。

~松坂屋の前身である いとう呉服店の「いとう」を形にしたもので、井桁が「伊」、中央のくずし字が「藤」を表しています。

この商標「いとう丸」、「松坂屋」各店のほかに、名古屋・覚王山にある「揚輝荘(ようきそう)」南園へ行くと、間近に見ることができます。


~ 「揚輝荘」南園にある「聴松閣(ちょうしょうかく)」、2015年7月26日撮影。

「揚輝荘」は、株式会社松坂屋の初代社長である15代伊藤次郎左衛門祐民さんの別荘として、大正から昭和にかけて建造されました。


~ 「揚輝荘」南園の「いとう丸」、2015年7月26日撮影。

「揚輝荘」の南園から北園への通路横に保存されている商標「いとう丸」は、1930年(昭和5年)に竣工した伊藤銀行の正面に飾られていたものだそうです。


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