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1611年(慶長16年)に名古屋で創業した「松坂屋」の商標は「いとう丸」と呼ばれています。 [百貨店・ショッピングセンター]

「松坂屋(まつざかや)」は、名古屋で創業した百貨店です(注1)。

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~ 松坂屋名古屋店の(右から左へ)北館、本館そして南館。今回の記事に掲載の写真はすべて2019年1月5日に撮影したものです。

松坂屋名古屋店南館7階のミュージアムショップ横にある「松坂屋史料室」で入手できる「松坂屋400年の歩み」を参照すると、伊藤家初代祐道(すけみち)が1611年(慶長16年)に清須より名古屋へ移り(いわゆる清須越し)、名古屋本町で前身となる呉服小間物問屋「伊藤屋」を開業したそうです。

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1611年(慶長16年)に創業した「松坂屋」の創業地は、現在の名古屋市中区丸の内二丁目の本町通と京町通が交差する北西側です。

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(注1)「松坂屋(まつざかや)」を三重県松阪市(まつさかし)で創業した百貨店だと思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、上記の通り名古屋創業の百貨店です。松阪市と縁があるのは「三越」です。1673年(延宝元年)に三越の前身である「越後屋」を創業した三井高利は松阪市生まれです。



老舗百貨店の接客法―松坂屋の史料が語る店員の“心得”

老舗百貨店の接客法―松坂屋の史料が語る店員の“心得”

  • 作者: 智樹, 末田
  • 出版社/メーカー: 風媒社
  • 発売日: 2019/04/01
  • メディア: 単行本


さて、「松坂屋」の商標は「いとう丸」と呼ばれています。

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~ 名古屋店本館の屋上の「いとう丸」。

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「松坂屋」ホームページの松坂屋「ひと・こと・もの」語りページを参照すると、商標「いとう丸」について次の説明が載っています。

~松坂屋の前身である いとう呉服店の「いとう」を形にしたもので、井桁が「伊」、中央のくずし字が「藤」を表しています。

この商標「いとう丸」、「松坂屋」各店(名古屋店・豊田店・上野店・静岡店・枚方店)のほかに、名古屋・覚王山にある「揚輝荘(ようきそう)」南園へ行くと、間近に見ることができます。

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~ 揚輝荘南園にある「聴松閣」。

「揚輝荘」は、株式会社松坂屋の初代社長である15代伊藤次郎左衛門祐民さんの別荘として、大正から昭和にかけて建造されました。

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~ 「揚輝荘」南園の「いとう丸」。

「揚輝荘」の南園から北園への通路横に保存されている商標「いとう丸」は、1930年(昭和5年)に竣工した伊藤銀行の正面に飾られていたものだそうです。「揚輝荘」に残る商標「いとう丸」については次の記事に詳しく書く予定です。

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通りすがりの遠州民

『「遠鉄ストア池田店」へ行ってきました』の記事へのコメントができなかったためこちらに書かせていただきますことをお許しください。

浜松出身・浜松育ちの浜松市民としては、三遠南信地方の浜名湖・伊良湖エリアとして豊橋~湖西~浜松~磐田周辺を一括りにすることに違和感を覚えない上、浜松市北区三ヶ日町~豊川市~湖西市~豊橋市~田原市などは関係も強いので、豊橋産の「浜名湖もち豚」が存在することに全く違和感を覚えておりませんでした。

むしろもしも例えば駿河静岡産の「浜名湖もち豚」とか、富士産の「浜名湖もち豚」とかがあったら詐欺的なブランドだと思います。
静岡県であるかどうかではなく、三遠地方かどうかの方が地元民には大きいですね。
浜松市民にとって三ヶ日みかん以外のみかんといった場合に蒲郡みかんは一応地物の範疇に入ります(準地物)が、伊豆みかんは地物ではないので…

浜松市民が設楽町の関谷醸造の蓬莱泉を地酒感覚で飲むのと同じです(笑)
by 通りすがりの遠州民 (2022-02-10 10:53) 

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