名古屋(名古屋スタイル・フルサービス型)の喫茶店の特徴の一つが、
モーニングサービス(モーニングと略す場合がある)です。

モーニングサービスとは、
「開店から午前11時まで」などに設定されているモーニングサービス時間帯に入店し、
ブレンドコーヒーなどの飲み物をオーダーすると、
トーストとゆで玉子などが無料(+0円)で付いてくるサービスのことです。

つまり、モーニングサービスとは、
無料のサービス、言い換えると「おまけ」のことです。

たとえば、
全国制覇を目指し、店舗展開を積極的に進めている
株式会社コメダ(本社:名古屋市東区)がフランチャイズ展開している
珈琲所「コメダ珈琲店」チェーンの場合、

午前11時までに入店しドリンクをオーダーすると、

 「トースト」と温かい「ゆで玉子」

が無料で付いてきます。


~ 珈琲所「コメダ珈琲店」の公式サイトのメニューには「ゆで玉子」と表記されていますが、
   この店舗(FC店)は「ゆで卵」です。


~ 2014年4月7日に利用した珈琲所「コメダ珈琲店イオンモール各務原店」のモーニングサービス。

珈琲所「コメダ珈琲店」のモーニングサービスを利用すると、
温かい「ゆで玉子」がでてくるはずです。

温かい「ゆで玉子」とは、
前日に茹でて冷蔵庫で冷やしてあった「ゆで玉子」ではなく、
当日の朝茹でた「ゆで玉子」を指します。

名古屋圏にあるコメダの場合、
午前11時までのモーニングサービス時間帯に入店すると、
ブレンドコーヒー+モーニングサービス(トースト+ゆで玉子)が
税込400円。

モーニングサービス時間帯以外の入店だと、
ブレンドコーヒー+豆菓子が税込400円なので、
モーニングサービス時間帯の利用の方がお得になります。

1972年に創業した「支留比亜珈琲」チェーンにおいても、
コメダ同様に、トーストと温かいゆで玉子が無料で付いてきます。


~ 2014年8月4日(月曜日)午前10時半頃に利用した「支留比亜珈琲 岐阜領下店」でオーダーした、
支留比亜ブレンドとモーニングサービスです。



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モーニングサービス時間帯は喫茶店によって異なり、
一日中モーニングサービス時間帯のお店もあります。

モーニングサービスの内容もいろいろで、
「物価の優等生」と呼ばれることがある卵を使う
茶碗蒸しを提供するお店もあります。

では、名古屋の喫茶店文化などと言われることがありますが、
いつ頃から始まったサービスなのでしょうか?

モーニング発祥の地と自称する「一宮モーニング」公式ホームページを参照すると、
愛知県一宮市でモーニングサービスが始まったのは、
昭和30年代の前半のことだそうです。

さて、
長谷川泰三さんが書いた

 日本で最初の喫茶店「ブラジル移民の父」がはじめた
       ‐ カフエーパウリスタ物語 

という本の中に
モーニングサービス」関する興味深い記述があります。



 ~簗瀬は日本全国のパウリスタ支店に指示し、今日の喫茶店ではごく当たり前に行われている 「モーニング・サービス」を開始し、たちまち評判になった。さらに従業員の中から、珈琲事業のため海外派遣生を募り、ブラジルに派遣して勉強させたのも大正八年のことである。~  (同書227ページから引用しました)

これが事実だとすると、
最盛期の大正8~9年に店舗数が20数店舗だった
日本で最初の喫茶店チェーンである「カフエーパウリスタ」が
モーニングサービスの元祖となります。



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