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屋号「ダイエー」が消える (ダイエーの第二の創業) [スーパーの原点]

イオン株式会社の連結子会社の株式会社ダイエー(本社:神戸市中央区)は2014年11月26日、「新生ダイエーグループ始動にむけて」と題したニュースリリースを発表しました。

このニュースリリースを読むと、9月24日に発表されたイオンによるダイエーの完全子会社化が11月26日開催の臨時株主総会において承認されたことを受け、ダイエーは12月26日付けで株式会社東京証券取引所における上場を廃止し、2015年1月1日にイオン株式会社の完全子会社となって、新たな一歩を踏み出すそうです。

「再生から成長へ」、「第二の創業として始動」。

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~ 2014年7月3日にグランドオープンした「ダイエー金山店」、2014年7月6日撮影。




さて、1957年(昭和32年)9月23日に大阪市京阪電鉄千林駅前に、「主婦の店ダイエー」(株式会社主婦の店ダイエー本店大阪)が開店しました。

「ダイエー」の第1号店です。

「中内功※回想録」(流通科学大学・編/発行、2006年9月)によると、「主婦の店ダイエー」1号店は、

 ・店舗面積 : 97㎡ ・社員数 : 13名
 ・取扱品目 : 化粧品・薬品・雑貨 ・初日売上高 : 28万円

だったそうです。

(※:中内功の‘功’は正しくは右辺が‘刀’です。)

「主婦の店ダイエー」(1970年3月に株式会社ダイエーに社名変更)は、1972年に売上高で三越を抜いて小売業日本一となりました。

スーパーマーケットが百貨店を抜いたのです。

日本のスーパーマーケット発達史において、中内ダイエーは多くの金字塔を打ち建てましたが、屋号「ダイエー」は2018年度をめどに消滅するそうです(ダイエーという会社名は残る)。

前出の11月26日付のダイエーのニュースリリースには、

~新生ダイエーグループは「第二の創業」と位置づけ、真の成長を果たしてまいります~

とありますが、「第二の創業」者の顔がよく見えません。

ダイエー創業者の中内功さんが1970年(昭和45年)、主婦の店スーパーマーケット全国チェーン会長(当時)の吉田日出夫さん宛てに書いた手紙に次の行があります。
____________________________________________________________

次のような手紙を中内功さんからいただいた。

(略) 前略、ありがとうございました。 (略)

十二年前、小生がスーパー業界へ身を投じて以来、
いろいろ先輩として御教示いただいたことをあつく感謝しております。

いよいよこの国もスーパーマーケットの時代が開幕されようとしております。
先生の理想と現実とが一致しようとしていることを肌で感じております。

主婦の店の社名は時代とともに消え去りましたが、
創業の精神として末永く忘れない様にしたいと存じます 匆匆
(略)

株式会社主婦の店ダイエー 代表取締役 中内功
_____________________________________________________________

吉田日出男・著書「スーパーの原点」(1982年4月、評言社発行)の161ページより引用しました。




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コメント 2

yanasan

金山のダイエーには近くの市民会館での催しの行き帰りに立寄ったりして思い出のあるお店です、名前が消えちゃうなんて寂しいですね。
by yanasan (2014-11-30 21:41) 

wattana

yanasan さん、
岐阜市にあったダイエー、
ずいぶん前に閉店しました。

名古屋市内のダイエー、
店舗数が一時にくらべ減りましたが、
屋号が消えるとなると、寂しいですね。
by wattana (2014-12-02 04:04) 

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